研究領域

               

    現在進行中の獲得研究費(主な研究推進プロジェクト)

    環境省・環境再生保全機構 環境研究総合推進費 1MF-2303 / FY2023-2024 / 研究代表:東海 明宏

    「平時から災害事故時を対象とした化学物質リスクガバナンスに向けた基盤的手法の提案」

     

    環境省・環境再生保全機構 環境研究総合推進費 3-2304 / FY2023-2025 / 研究代表:中久保 豊彦

    「浄化槽システムの脱炭素化に向けた維持管理・転換方策の提案とシナリオ設計」

    • サブテーマ1:外部境界技術の変化を踏まえた浄化槽システムの2050年脱炭素シナリオの設計【リーダー:中久保 豊彦(大阪大学)】
    • サブテーマ2:設計・維持管理の高度化による浄化槽からのGHGs削減手法の提案【リーダー:山崎 宏史(東洋大学)】
    • サブテーマ3:浄化槽汚泥等のバイオチャー化によるCO2削減技術の確立【リーダー:蛯江 美孝(国立環境研究所)】

     

               

    災害・事故等による化学物質流出リスクに対する対策論とガバナンス構築

    • 非平常な有害物質の流出を伴う産業事故はNatech (natural hazard triggered technological accident) と定義され、その対策論の具体化が求められています。環境媒体としての大気圏、水圏、土壌圏、マルチメディアを対象に、被影響先の性質を考慮した対策オプションの具体化と、対策の有効性の評価に取り組んでいます。
    • 平時から災害・事故を経て、また平時に戻る過程に内在するリスクに着目し、その社会的影響までを見据えたリスク評価を実施するとともに、包括的なリスク管理基盤の整備を目指しています。

     

    【研究対象】水圏への突発的な流出、土砂災害に伴う複合リスク、輸出先での影響も含む製品管理、休廃止鉱山の管理、産業連関に基づく波及的影響、自治体の対策水準の実態調査、化学物質流出に着目したハザードマップ

               

    資源循環・脱炭素化に向けた地域環境インフラの更新支援

    • 汚水処理システムの再編に向け、集合処理方式(下水道)と個別処理方式(浄化槽)の最適な分担のあり方、浄化槽分野での維持管理の高度化によるGHG(Greenhouse gas)排出削減、下水処理場によるエネルギーマネジメントの実装に向けた課題に取り組んでいます。
    • 汚泥資源化システムの構築に向け、下水処理場での浄化槽汚泥の共同処理、ごみ焼却施設での廃熱エネルギーを活用した脱水汚泥の資源・エネルギー回収、下水処理場の再生可能エネルギーでの自立化を対象に、施策導入による効果を評価するためのシミュレーション解析を行っています。
    • 環境影響に限定せず、経済性、社会受容性、災害に対する強靭性も評価領域とし、将来に向けた地域環境インフラのあるべき論を追求しています。

     

    【研究対象】下水道区域の縮小・再編論、浄化槽の更新とGHG排出削減、地域環境施設間の連携、汚泥の炭化と炭素隔離、平時と災害時の連続性を考慮した災害廃棄物処理システム

               

    脱炭素化に向けた製品普及が齎すリスクの体系的把握とトレードオフ解析

    • 2050年カーボンニュートラルに向けた製品(自動車、再生可能エネルギー電源等)の普及は、CO2排出削減に寄与する一方で、製品のライフサイクル全体を通して環境影響の発生メカニズムを精査すると、トレードオフの発生が懸念されます。
    • 製品の普及・使用・廃棄の将来シナリオを描き、トレードオフに着目した被害評価を実施するとともに、トレードオフの解消に向けた対策の提案に取り組んでいます。

     

    【研究対象】ブレーキパット由来の重金属排出とリスク管理、次世代自動車の普及とフットプリント評価、太陽光パネルのライフサイクル評価、太陽光パネルの廃棄プロセスでのリスク評価、水素キャリアの輸送プロセスでのリスク評価

               

    廃棄物管理と化学物質管理の複合領域を対象とした物質代謝系の制御

    • PCB廃棄物の管理・処理に係る施策経過の費用対効果分析、残留性有機汚染物質(POPs)の環境中での長距離移動性のシミュレーション解析を通して、化審法をベースとした我が国の化学物質管理のあり方を検証しています。
    • 下水汚泥中に含まれる化石炭素(Fossil carbon, FC)に着目し、 FC由来物質の流入量解析、下水処理場での炭素収支解析を通して、FCを考慮した下水道部門からのGHG排出量の定量化、GHG排出管理策の検討に取り組んでいます。

     

    【研究対象】PCB廃棄物処理の経過の検証、規制対象物質の環境中での動態解析、化学品に着目した炭素のSFA(Substance Flow Analysis)

     

     

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