負の生態系サービス:中山間地における野生動物被害の要因と社会経済的分析
企画:日本生態学会第60回全国大会自由集会_W10
日時:2013年3月5日(火)15時30分~17時30分
場所:静岡県コンベンションアーツセンター(グランシップ静岡)
共催:大阪大学環境イノベーションデザインセンター
関連:前回企画「IPBESと生態系サービス評価の国際動向」はこちら
わが国の中山間地では、人口減少と高齢化、基盤産業である農林業衰退、社会インフラの未整備、情報・交通・福祉・医療などの都市部との格差など、複合的な社会問題が発生している。中でも限界集落と呼ばれる地域では、近い将来にコミュニティーが消失する可能性が高い。近年、中山間地において、人命被害を含む野生動物被害が多発している。その要因には、野生動物の個体群や生息環境の変化とともに、人間活動の量的・質的変化が関わっていると考えられる。
この自由集会ではまず中山間地の現状を理解し、次に野生動物の生息・行動域拡大および被害の自然要因と社会要因を明らかにする。また野生動物被害を社会経済的側面から分析し、地域コミュニティーを超えたステークホルダーの関与について考える。最後に「里山イニシアティブ」の議論をふまえ、野生動物管理の課題を再構築し、社会的撤退を含むいくつかの対応シナリオについて考える。
- 企画者: 町村 尚(大阪大学)
- コーディネータ:庄山紀久子(国立環境研究所)、大場 真(名古屋大学)、松井孝典(大阪大学)
- コメンテータ:林 希一郎(名古屋大学)、栗本修滋(大阪大学)