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量子エネルギー材料の研究

 1F炉内物質の分析と評価

 福島第一原子力発電所(1F)のデブリ取り出しのためには、事前にどのような物質がどこにあるかを把握する必要があります。しかし炉内線量が高く、物質の取り出し・評価に強い制限がかかるため、現状は炉内物質の組成に関する情報はあまり得られていません。

 そこで当研究室では、日本核燃料開発株式会社、日本原子力研究開発機構、英国ストラスクライド大学、ランカスター大学、UKNNLとの共同研究として、ハイパースペクトルイメージング(HSI)、LIBS、ガンマ線測定などを駆使した遠隔操作による炉内物質の評価を試みています。

ハイパースペクトルイメージング(HSI)による物質分類

通常のカメラはRGB3色の組み合わせで色を表現しています。HSIは100色以上の分光情報を用いることで、肉眼では見分けがつかない物質の分類、評価を行うことが可能になり、食物や製品の分類、衛星からの植生評価など、様々な分野で用いられています。これを1F炉内物質の分類に用いるため、模擬物質の合成・観察による教師データの取得、物質分類に取り組んでいます。図1にHSIの概略、図2に熱処理コンクリートの分類を試みた例を示します。

図1 ハイパースペクトルイメージングの概要

 

図2 熱処理コンクリートの分類例

 

ガンマ線分光測定によるウラン濃度評価

 HSIはあくまで表面物質の推定であり、正確な評価のためにはLIBSによる構成元素特定などが必要です。また、HSIとLIBSはともに試料表面の情報しか得ることができません。そこで、試料内部の核燃物質の有無の確認のため、ガンマ線分光測定を組み合わせることを検討しています。ランカスター大学の装置を用いて行われた測定例を図3に示します。ウランの量に応じて強度が変わる様子が分かります。

 図3 ガンマ線分光測定結果の例