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量子エネルギー材料の研究

量子エネルギー材料の研究

地球温暖化をこれ以上進行させないためには、原子力の技術が必要不可欠です。原子力発電は、化石燃料を燃焼させる火力発電とは異なり、発電時に全くCO2等の温暖化ガスを排出しません。環境エネルギー材料工学領域では、現行の軽水炉技術をさらに高度化させるとともに、次世代の原子力技術として期待されている高速炉技術を確立すべく、日々研究をすすめています。

 

原子力材料への計算機シミュレーション・ナノテクノロジーの適用圧痕のAFMイメージ

原子炉などを構成する燃料・被覆管は高温・高放射線下という過酷な状況のもと、高い化学的安定性と機械的特性などを保つ必要があります。環境エネルギー材料工学領域では熱力学状態計算、分子動力学(MD)シミュレーション、有限要素法解析(FEM)、さらにはこれまで行われていなかったナノスケール物性評価を駆使して、高い安全性を持つ材料の開発を行っています。

研究成果

 

高燃焼度燃料の開発

現在原子力発電の経済性向上のため、燃料をより長く燃焼させることが求められています。こうした燃料中には多くの核分裂生成物(FP)が含まれ、これらは燃料の物性に様々な影響を与えます。環境エネルギー材料工学領域では、模擬燃料の物性測定を通して、より安全で安心な高性能原子力燃料の開発をすすめています。

研究成果

 

被覆管・金属水素化物の基礎物性測定

長期間高圧・高温の水にさらされる被覆管では酸化物や水素化物が生成し、これらが脆化を引き起こします。こうした影響を実験および電子状態計算などミクロな視点から解き明かすことを目的としています。また、この研究を通して、ある種の金属は水素の添加により軟らかくなることがわかりました。様々なデータから、この挙動を明らかにすることを試みています。

研究成果

 

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