都市エネルギーシステム領域:下田研究室

21世紀は環境の世紀であるとともに、都市の世紀と言われます。既に世界人口の半分が都市に居住していると言われ、今世紀の大きな環境問題である地球温暖化の解決のためには、都市におけるエネルギーの使用のあり方を改善していくことが必要です。また、都市における高密なエネルギーの消費や緑地・水面の消失は、ヒートアイランド現象という新しい環境問題を生み出しており、室内から室外にいたる様々な空間の熱環境を、環境に与える影響を抑えつつ、人間の快適な生活のために維持することも重要な課題です。

本研究室では、エネルギーシステムを構成する大きな要素であるエネルギー需要端を、都市という「面」として捉え、その全体あるいは要素の評価と最適化を行うことをテーマとしています。具体的には、民生部門を中心とした都市エネルギー需要のモデル化と予測、都市エネルギーシステムに係わる各種新技術の評価・開発、ヒートアイランド現象の影響評価と改善手法開発、建築や都市における熱環境の調整技術の開発・評価を通じて、持続可能な都市エネルギーシステムのあり方を追求することを目的としています。

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2014年9月29日


主要な研究テーマ

都市エネルギー代謝研究

大都市では日射量に匹敵するほどの高密なエネルギー消費があり、それが地球温暖化や化石燃料資源の枯渇、大気汚染、ヒートアイランドなど多様な環境問題の原因となっています。都市エネルギーシステムの最適化を論じる際には、建物や工場等一つ一つのエネルギー消費の環境影響を論じるだけでなく、都市全体でのエネルギー消費を一つの代謝体と捉え、そのインプットからアウトプットまでをエネルギーフロー図として一体的に評価することも必要です。本グループでは都市のエネルギーフローの推定、その持続可能性評価手法の開発を通じて、望ましい都市エネルギーシステムのあり方を提案していきます。

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熱システムの性能評価

冷暖房・給湯など熱を供給するためのエネルギーは、都市のエネルギーフローの中で大きな割合を占めています。この熱供給を省エネルギー・低炭素化する技術としては、高密な都心において高効率に熱エネルギーを供給する地域冷暖房など「エネルギーの面的利用」、建物毎の高効率熱源システム(コージェネレーション、ヒートポンプなど)、よりパーソナルな対応が可能なルームエアコンなど多彩なシステムが提案されています。本グループでは「地域冷暖房の省エネルギー性に関する研究」、「新しい熱エネルギーサービス事業の可能性研究」、「熱源機器の期間エネルギー消費効率推定に関する研究」等を通じて、種々のシステムの正確なモデリングと評価をおこない、今後の熱システムのあり方を提案していきます。

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民生部門エネルギー最終需要モデルの開発と需要解析

本グループでは、建築におけるエネルギー消費の実態を調査・分析するとともに、省エネルギー政策・温暖化対策の評価やエネルギー消費量の将来予測をするために、家庭部門、業務部門のエネルギー需要を推計するシミュレーションモデルを開発しています。建築におけるエネルギー消費は気象条件やライフスタイル・居住者の行動、住宅・建築の仕様、設備の仕様などによって異なります。本グループで開発しているモデルではそれらの影響を考慮してエネルギー消費の構造を把握することが可能です。本モデルを用いて地球温暖化対策を推進した場合の二酸化炭素排出量の削減効果の定量化などを行っています。

民生部門エネルギー最終需要モデルの開発と需要解析
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ヒートアイランド関連研究

地表面の人工被覆化やエネルギー消費に伴う人工排熱の増大…これらの都市大気に対する環境熱負荷が原因となって引き起こされるヒートアイランド現象が、我々の健康や快適な生活を脅かす新たな都市環境問題として注目を浴びています。本研究グループでは、近い将来に我々が取り組むべきヒートアイランド対応の在り方を提案することを目的として、「シミュレーションモデルを用いたヒートアイランド現象の成因分析」、「各種統計データやアンケート調査を用いたインパクト評価」、「地球温暖化対応との共闘を視野に入れた将来の街づくりに関するシナリオ分析」、「水資源を有効活用した現実的なヒートアイランド緩和・適応策に関する検討」などを行っています。

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気候資源利用研究グループ

全世界的に地球温暖化対応が強く求められる現在、我が国では特に民生部門における省エネルギー対応策が必要不可欠です。民生部門の省エネポテンシャル評価に関しては、建築躯体の高断熱化や高効率機器への転換など、建物と外部環境の連係とは関連性の低い対応策を中心に評価が行われてきましたが、自然通風や昼光照明、植栽配置など、建物と外部環境との連係、すなわち自然エネルギーをパッシブ利用した対応策については十分な評価が為されていません。本研究グループでは、このような背景に対して、居住者の室内環境調節行為を考慮した住宅の空調・照明エネルギー消費予測モデル(Science-Vent)の構築を行い、「街区」、「外構」、「建物」、「行為」の各レベルにおける省エネルギー対応の中でも、特に外部環境との連係を強く意識した対応策を中心にその性能評価を行っています。

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