スマートグリッド

2017年4月10日

電力システムでは太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギー、分散型電源が大量に連系されるようになり、これまで中央集約的に管理されてきた体制では効率的に電力供給ができなくなってきているといわれています。一方で、電力システムにおいては情報化が進み、これまでに操作することができなかった要素をシステム全体の性能を向上させるために操作することができるようになってきました。その中で最も大きな要素として注目されているのが電力需要です。先の太陽光発電の大量連系では昼間に大きな発電がおこなわれますが、これによって生じうる発電部門の経済性の低下や配電網における電圧の上昇などの問題に対して、住宅や業務施設において夜間に消費される電力を昼間にシフトさせてこれらの悪影響を緩和することが検討されています。この例のように、電力需要を適切に管理することによって電力システム全体の性能向上に貢献することができます。本研究室では、JST・CRESTのプロジェクト「分散協調型エネルギー管理システム構築のための理論及び基盤技術の創出と融合展開」に参画し、電気工学や気象の研究室・研究所などと共同で研究を進めています。