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2014年5月24日
受賞・報道・出版

空衛学会近畿支部学術研究発表会奨励賞受賞「空間相関に基づく大気汚染測定局の最適配置に関する検討」

共生環境評価領域博士前期課程1年 岩橋香季さん空衛学会近畿支部学術研究発表会奨励賞受賞(共生環境評価領域博士前期課程1年 岩橋香季さん)

2014年5月23日に共生環境評価領域博士前期課程1年生の岩橋香季さんが、平成25年度空気調和・衛生工学会近畿支部学術研究発表会奨励賞を受賞しました。受賞論文のタイトルは「空間相関に基づく大気汚染測定局の最適配置に関する検討」です。

日本では各都道府県及び大気汚染防止法上の政令市により大気汚染の常時監視が行われています。この大気汚染常時監視測定網は1970年代から整備が進められ、現在は合計約2000の測定局で構成されていますが、大気汚染状況や自治体の財政状況等の変化を踏まえた見直しも必要であると考えられます。

本論文では,対象地域を測定局が集中する大阪府、対象物質を環境基準達成状況が良好な二酸化窒素とし、測定局の削減を検討しました。最適化アルゴリズムのひとつであるSSA法を用いて大阪府の二酸化窒素測定局を3割削減しても、クリギング法によって測定局削減前とほぼ同様の空間濃度分布を得られることを示しました。今後は複数の大気汚染物質を対象とした検討や、現在整備が進められている微小粒子状物質(PM2.5)測定網の検討についても実施していきます。