研究テーマ
微生物機能を活用した廃棄物埋立処分場の安定化促進の評価

担当:M2 遠藤 裕美,D1 NGUYEN NHU SANG,B4 Wei Xiaoye

                      
1. はじめに
 廃棄物埋立処分場では、有害ガス、悪臭、窒素や有害化学物質を含む浸出水などによるリスクを抑え、早期の安定化、廃止、跡地利用へとつなげることが重要な課題となっている。しかし、現状では早期安定化は容易ではなく、長期にわたる処分場の管理が必要とされており、処分場の安定化促進技術の開発が求められている。



 処分場の安定化は主に細菌をはじめとした各種微生物群の生理作用に基づいた廃棄物中の有機物類の分解・無機化によってもたらされるものと考えられることから、その代謝に関与している微生物機能を最大限に活用することが安定化促進に有効な戦略であるといえる。


 このような背景から、本研究では処分場の安定化を考える上で重要な微生物群の1つとして、窒素除去に関与するアンモニア酸化細菌群および脱窒細菌群に着目し、安定化促進技術の導入に伴うこれらの微生物群集の挙動と活性化の効果を明らかにすることを目的として、処分場テストセル土壌中のアンモニア酸化細菌群および脱窒細菌群のPCR (Polymerase Chain Reaction) 法による解析、ならびに硝化・脱窒ポテンシャルの評価を合わせ、エアレーション及び浸出水循環の各安定化促進技術の有効性の評価を試みた。

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