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熱電変換材料の開発

異常低熱伝導率物質群

一連のタリウムテルライドが通常では考えられないくらいの低い熱伝導率を示すことを、世界に先駆けて発見しました。一般的な熱電材料の熱伝導率が1~2Wm-1K-1であるのに対し、いくつかのタリウムテルライドの熱伝導率は0.2Wm-1K-1と非常に低い値を示します。この低い熱伝導率のおかげで、Ag9TlTe5という物質のZTは600 K以上で1を超えます。このような異常に低い熱伝導率の発現機構の解明とさらなる高性能化をめざして、研究をすすめています。

 図1は研究室でこれまで作成した、いくつかのテルル・タリウム化合物の熱伝導率を示しています。重い元素、複雑な構造によってガラスの半分以下の非常に低い値をとり、熱電材料として期待できます。

Tl-Te系化合物の熱伝導率

図1 Tl-Te系化合物の熱伝導率

テルル・タリウム化合物の熱伝導率

 

 

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