→ 2023年3月8日

廃水の多様化や規制の強化に伴い、より高度な下水処理技術の開発・普及が目指されています。本チームでは、発がん性の疑いや親水性、難分解性などの理由から問題視される1,4-ジオキサンという物質とその分解菌に焦点を当て、新たな処理技術の確立を目的とした研究を進めています。 Psseudonocardia sp. D17 の塩素化エチレン類好気分解特性の解明 塩素化エチレン類(CEs)はドライクリーニング溶剤や金属部品の脱脂洗浄剤として広く利用されてきました。一方、高い発がん性や生体毒性を持つ有害物質であり、不適切な管理下で土壌へと漏出した場合、土壌や地下水を広く汚染することが問題となっています。 CEs 分解菌を利用したバイオレメディエーションは浄化コストと環境負荷に優れた浄化技術であり、中でも好気性のCEs分解菌は、CEsの中でも汚染現場で蓄積しやすいものを迅速に分解すると共に、毒性の高い中間体を生成しにくいといった特長を持っています。これまでの研究から、本研究室が保有するPseudonocardia sp. D17は塩素数 3 以下のCEsを好気分解可能であること、CEs分解に関与する分解酵素を複数保有することが判明しています。そこで本研究では、Pseudonocardia sp. D17が保有するCEs分解酵素を対象とし、CEs分解の動力学特性の解明を目的として、異種発現系を用いた分解試験を実施しました。 研究者:西峯・兼子

→ 2023年3月8日

Wastewater Treatment Project 廃水の多様化や規制の強化に伴い、より高度な下水処理技術の開発・普及が目指されています。本チームでは、発がん性の疑いや親水性、難分解性などの理由から問題視される1,4-ジオキサンという物質とその分解菌に焦点を当て、新たな処理技術の確立を目的とした研究を進めています。 Bioremediation Project レアメタル (minor metal) は、現代の科学技術を支える重要な資源の一つである一方で、これらの多くが環境中で有害な物質となることが知られています。真の環境調和型社会を実現するには、資源確保と環境保全を省エネルギー・省コストで実現する必要があります。メタルバイオテクノロジープロジェクトでは、生物の持つ多様な金属代謝能と生物反応が持つ経済性と環境調和性に着目し、バイオテクノロジーによる資源回収と環境保全の技術確立を目指して研究を行っています。 Psseudonocardia sp. D17 の塩素化エチレン類好気分解特性の解明 塩素化エチレン類(CEs)はドライクリーニング溶剤や金属部品の脱脂洗浄剤として広く利用されてきました。一方、高い発がん性や生体毒性を持つ有害物質であり、不適切な管理下で土壌へと漏出した場合、土壌や地下水を広く汚染することが問題となっています。 CEs 分解菌を利用したバイオレメディエーションは浄化コストと環境負荷に優れた浄化技術であり、中でも好気性のCEs分解菌は、CEsの中でも汚染現場で蓄積しやすいものを迅速に分解すると共に、毒性の高い中間体を生成しにくいといった特長を持っています。これまでの研究から、本研究室が保有するPseudonocardia sp. D17は塩素数 3 以下のCEsを好気分解可能であること、CEs分解に関与する分解酵素を複数保有することが判明しています。そこで本研究では、Pseudonocardia sp. D17が保有するCEs分解酵素を対象とし、CEs分解の動力学特性の解明を目的として、異種発現系を用いた分解試験を実施しました。 研究者:西峯・兼子 黒色Se(0)を生成する耐塩性Se(IV)還元菌の特徴づけと排水処理への適用 セレン(Se)は、半導体材料等に利用されるレアメタルの一種ですが、水溶性Seは毒性が高く、産 業排水等から安価かつ安定してSe を除去・回収することができる処理技術の確立が求められていま す。現在、Se 除去には化学的還元処理等が用いられていますが、高コスト・高環境負荷であるとい う課題があります。また微生物の Se 代謝を活用した生物学的Se排水処理技術の実用化にあたっては 、排水中に含まれる高濃度の塩分による阻害影響や、還元によって生じた不溶性Se(Se(0))の回収 の困難さが課題です。昨年度までの研究では、水溶性のSe(IV)から沈降性に優れた結晶性黒色Se(0) を生成することができる耐塩性Se(IV)還元菌Malaciobacter canalis UFI-3が獲得されました。本研 究では、UFI-3株の特徴づけを行うとともに黒色Se(0)生成メカニズムを解明することを目的とし ています。 研究者:古田

→ 2023年3月8日

植物は環境保全・浄化技術を開発するための装置として、高い経済性と省エネルギー性を含めた環境適合性という特性を持ちます。本研究室では、植物根圏における植物と微生物の相互作用を通じた、植物の成長促進、化学物質の分解・除去のポテンシャルに着目し、植生浄化法の高機能化に関する検討を行っています。 Evaluation of phytoremediation potential of six duckweed species for selenium contamination Duckweed is a plant with a worldwide distribution making it readily available for local metal pollution problems. The demand of selenium (Se) has been increasing in recent years due to its applications in industry and agriculture posing a significant threat in aquatic environments. This study aims to evaluate the abilities of duckweed, to tolerate, remove, and accumulate Se from Se-contaminated water bodies for its use as a biofertilizer or in anaerobic digestion. 研究者:Jorge 捕食性細菌を活用したウキクサ根圏微生物群集デザイン化とそのウキクサバイオマス増産への活用 ウキクサ科植物は水質浄化とバイオマス資源生産を両立可能な水生植物として注目されており、宿主であるウキクサの浄化能力や成長速度といった機能にはその根圏に生息する細菌群集が大きく影響することが知られています。他方、捕食性細菌と呼ばれる細菌群は他の細菌を溶菌し、その細胞成分を利用して生育します。本研究では、この捕食性細菌をウキクサ根圏に導入することによって根圏細菌群集を制御し、ウキクサのバイオマス生産性や水質浄化能力を向上させることを目指します。 研究者:杉山・小島 微細藻類の生育に影響する共生細菌及び藻類捕食性細菌の探索・特徴付け 微細藻類は、細胞内にある葉緑体によって光合成を行うことができるうえ、外部から自発 的に炭素源を取り込むことも可能であるという特徴を持ちます。また、微細藻類は様々な 有用成分を細胞内に蓄積することが知られており、健康食品や医薬品などに利用されてい ます。しかし、微細藻類を培養する際に、微細藻類は細菌をはじめとする多様な微生物と 共存によって微細藻類の資源価値が低下するという課題があります。そこで、資源価値に 優れる有用な微細藻類の増殖を選択的に促進する手段として、捕食性細菌を利用すること に着目しました。しかし、微細藻類に作用する捕食性細菌を分離した例は稀有であり、こ のような捕食性細菌の知見は皆無に等しいです。そのため、本研究では、微細藻類を捕食 する捕食性細菌を探索することを目的としました。 研究者:阿部 ミジンコウキクサ表層細菌群集の特徴づけとバイオマス増産への活用 ウキクサ科植物は資源生産と水質浄化を両立する水生植物として近年注目されています。 中でもミジンコウキクサ属(Wolffia)は高い栄養価を誇り、食糧やバイオ燃料など多用途での利用が期待されていますが、実用化に向けては生産効率の安定性の確保が課題となっています。そこで、細菌群集の活用による植物の成長促進技術に着目しました。ウキクサ科植物の成長には根圏細菌群集が関与することが明らかとなっている一方で、根を持たないolffiaにおいて、その周囲に棲息する細菌群集の動態や成長との関係に関する知見は不十分です。本研究では、ミジンコウキクサ表層細菌群集の構造や機能を調査し、それらの制御によるバイオマス生産効率の向上を目指しています。 研究者:Yuparat・桑井・岡田

→ 2023年3月8日

循環型社会の構築が求められている現在、水処理系においても省・創エネが求められてきています。そこで、本研究チームでは、従来は廃棄物としてみなされてきた余剰汚泥を触媒として、下水中の有機物を資源価値の高い物質へと作り変えるシステムの確立を目指しています。汚泥中の「微生物の集積」、「細胞内貯蔵物質の蓄積」、「蓄積された物質の抽出」という資源生産に関わるフロー全体の効率の向上を目的とした研究を行っています。 余剰汚泥をバイオ触媒として用いた、グルコースからのPHA生産手法の最適化 下水処理場における資源・エネルギー生産の促進は、持続可能な下水処理の実現に向けて重要な課題です。そこで我々の研究グループでは、下水処理過程で大量に発生し、現状では大部分が有効利用されていない余剰汚泥をバイオ触媒として用い、産業排水中の溶存性有機物をバイオプラスチック原料であるポリヒドロキシアルカン酸(PHA)として回収することを構想しました。 本研究では、有機性排水中の主要成分の一つである糖類を基質として利用することを目的とし、代表的な糖類であるグルコースから、より高効率にPHAを生産することが可能な手法の確立に取り組んでます。 研究者:佐藤 下水汚泥を原料及びバイオ触媒として利用した PHA 生産システムの開発 活性汚泥法による処理の過程で大量に発生する下水汚泥の有効利用は未だ低レベルにとどまっています。我々のグループでは、下水汚泥の新たな有効利用の方策として、余剰汚泥をバイオ触媒として利用し、生分解性プラスチックとして利用できるポリヒドロキシアルカン酸(PHA)を生産することを構想しています。さらに、下水汚泥の酸発酵により得られる酸発酵液はPHA生産の原料として利用することが可能です。本研究は、下水汚泥の酸発酵液を原料、余剰汚泥をバイオ触媒としたPHA生産システムの確立を目的としており、原料組成のPHA生産への影響の評価やリアクター運転方法の最適化を進めています。 研究者:平井 多様な嫌気性消化プロセスの微生物群集構造と阻害因子への耐性に関する比較調査 活性汚泥法では処理過程において大量の下水汚泥が発生し、その処理に莫大なエネルギーを消費します。嫌気性消化は、廃棄物中の有機物を嫌気微生物の働きを利用してメタン生成を行うことから、バイオマス資源としての下水汚泥を利用するエネルギー回収技術の一つです。しかし、余剰汚泥の低分解性に伴うメタン生成量の低下が課題であることから、低分解性を解消し、従来よりも高効率・高収率なメタン生成が可能になる前処理技術が求められています。他の生きた細菌を捕食しその細胞成分を栄養源として増殖する捕食性細菌は、余剰汚泥の脱水性向上及び減容化に寄与することが明らかになっており、生物学的前処理技術としての利用が注目されています。嫌気性消化では、細胞外高分子物質(EPS)やフロックの形成がメタン生成の速度低下の要因となりますが、捕食性細菌を導入することでEPS及び微生物細胞の分解に伴う汚泥の可溶化を促進することにより、メタン生成能が量・速度の両面で向上すると推測されています。 嫌気性消化の前処理段階で捕食性細菌を導入する事例はないことから、本研究では、捕食性細菌導入によるメタン生成能を最大化する培養条件の検討及びメタン生成能の量・速度への影響を各要因から評価することを目的としてます。 研究者:舩澤 高濃度NH4-N耐性嫌気性消化微生物群集の集積における嫌気性膜分離法の有効性の検討 嫌気性消化は、微生物の働きによって有機性廃棄物からエネルギー源であるメタンを生成できる技術です。しかし、一部の物質は嫌気性消化を担う微生物の活性を阻害することが知られており、中でも代表的な阻害物質として高濃度のアンモニア性窒素(NH4-N)が挙げられます。高濃度NH4-N条件下でも安定した嫌気性消化を行うため、本研究では高濃度NH4-Nに耐性を有する微生物群集の活用に着目しました。一方この耐性微生物群集の集積にあたって、従来法ではメタン生成量が徐々に低下するという問題点が報告されていました。そこで新たな耐性微生物群集の集積法として、微生物群集を槽内部に保持したうえで流入水の供給と処理水の排出を行うことができる、嫌気性膜分離法を用いて集積を試みました。本研究では、嫌気性膜分離法を用いて高濃度NH4-N耐性微生物群集を集積し、従来法との比較からその有効性を検討することを目的としています。 研究者:北島 下水二次処理方式と捕食性細菌の群集構造、生理・生態機能との関係の解明 捕食性細菌は他の細菌を溶解して細胞内部の成分を栄養源として利用する細菌であり、その選択的な捕食特性から下水処理においては、余剰汚泥の減容化やバルキング防止等への活用が期待されています。この実用化には、多くの捕食性細菌の生理・生態機能についての知見が求められますが、捕食性細菌については単離した特定の細菌に関する研究が多く、下水汚泥のような混合系における多様性や環境との関係性については不明点が多く存在します。これの明確化には、微生物叢の異なる汚泥中の捕食性細菌の動態を調べ、それぞれの特徴を理解することや、比較を行うことが有効です。汚泥の微生物叢は排水の組成や汚泥滞留時間などの種々の条件によって異なりますが、本研究では活性汚泥法の種類による微生物叢の差に着目して解析を行い、さらに汚泥からの単離を行うなどして、捕食性細菌の生理・生態機能を明らかにすることを目的としています。 研究者:牧村 Exploration the establishment of electromethanogenesis system with various inoculum sources Renewable energy such as wind and solar power are rapidly and widely developed as an alternative and carbon neutral. However, it suffers from fluctuation due to seasonal unpredictability and variation of supply and demand thus facing serious challenge for resilient storage. The fluctuation of renewable energy resources requires produced electricity to be stored and match supply and demand which is important to maintain the stability of the electricity grid. Power-to-gas technology as a promising solution to convert electrical into storable …

→ 2013年5月12日

循環型社会の構築が求められている現在、水処理系においても省・創エネが求められてきています。そこで、本研究チームでは、従来は廃棄物としてみなされてきた余剰汚泥を触媒として、下水中の有機物を資源価値の高い物質へと作り変えるシステムの確立を目指しています。汚泥中の「微生物の集積」、「細胞内貯蔵物質の蓄積」、「蓄積された物質の抽出」という資源生産に関わるフロー全体の効率の向上を目的とした研究を行っています。   「グルコースを基質としたポリヒドロキシアルカン酸 (PHA)蓄積微生物集積系の構築」 下水処理場から大量に廃棄される余剰汚泥を生物触媒として活用することで、排水からバイオプラスチック原料であるPHAを生産することを目指しています。特に本研究では、PHA蓄積能に優れた微生物を優占化させることに優れたADD法を利用して、糖類(グルコース)を基質としたPHAの生産方法を検討しています。 研究者 辻   「高アンモニア・高塩濃度排水を基質とした高効率バイオガス生産に関する検討」 嫌気性消化によるバイオガス化は、有機性排水からのエネルギー回収に広く用いられている方法ですが、有機物濃度の低い排水には適していないため、FO膜による濃縮後に嫌気性消化を行うシステムが提案されています。しかし、濃縮後の排水には高濃度のアンモニア性窒素や塩分が含まれており、嫌気性消化に阻害影響を及ぼすという課題があります。本研究では、高アンモニア・高塩濃度排水を基質とした消化汚泥の馴養を通して、高効率な嫌気性消化法の開発を目指します。 研究者 DUC / 宮川 / 長尾     「ADD法で集積されるポリヒドロキシアルカン酸 (PHA)蓄積細菌の特徴づけ」 下水処理場における資源転換の取り組みとして、余剰汚泥を利用したPHA生産が注目されています。効率的なPHA生産のためには汚泥中のPHA蓄積細菌を集積する必要がありますが、新しい集積方法としてADD法という方法があります。これまでに我々の研究室ではADD法により高いPHA蓄積率を達成していますが、本研究ではADD法の一般性を確かめるとともに、PHA蓄積細菌の特徴づけを通してさらなる集積法の改善を検討します。 研究者 中保   「Substrate versatility for PHA production by acetate-grown mixed microbial culture derived from activated sludge」 産業廃水/廃棄物には様々な有機物が含まれており、これらを基質としてPHAを生産することができれば、優れた資源転換技術であると言えます。本研究では、廃棄物に含まれる有機物(有機酸/糖/アルコール)のPHA生産基質としての価値を評価するとともに、廃水/廃棄物を基質としたPHA生産を試みます。 研究者 任